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ゾーニング

ゾーニング計画の基本

建物内部に必要な部屋、位置、大きさ等を計画していく事をゾーニングと言います。

製造施設をゾーニングしていくにも単に部屋割りをすれば事足りるというものではありません。製品をつくる事が主目的な空間ですから、何を(What)・誰が(Who)・どのような方法で(How)・どこで(Where)・いつ(When) という4W1Hで計画していくことが必要です。その中でも、どの様な方法で生産していくかという基本方針は計画に先立ち決定しておく必要があります。

施設の衛生管理上の区分イラスト

決定しておくべき生産方法

生産方法は次の3つに大別されます。

定位置型配置

材料や部品を一所に集め、そこに作業者・機械・道具等を移動し作業を行う。完成までをその場所にて行う型。大型で生産量の少ないものを生産する工場に利用される。

機能別配置

製造工程を作業の類似性により集めた型。品物の種類が多く、生産量の少ないものを生産する工場に利用される。見越し生産ができない場合に利用される。この型は工程順序によって材料が作業域を飛び回ることとなる。

製品別配置

工程に沿って、各工程に必要な設備が配置され、作業者は特定の製品の特定の工程だけを受け持つ型。見越し生産も可能で、大量の生産にも対応でき、作業も標準化でき物の流れの継続性が得られる。食品の製造施設においてスタンダードな配置の型となっています。

衛生管理上の区分について

そして順次、何を、何処で、誰が、いつという流れでまとめていく事となりますが、加えて食品工場では衛生管理という視点から、工場内部を衛生面(汚染度合い)により、清浄度・温湿度などに基準を設け、設定水準に応じた区分が衛生管理上求められるためゾーニングの計画に盛り込んでいかなければなりません。

衛生区分の分け方

汚染度合いによる区分は汚染区・準清潔区・清潔区となります。

製品別配置

原材料の受け入れ室や前処理室、倉庫など 外部との交差汚染の考えられる場所が汚染区
加熱などの工程が実施されるボイル室など汚染作業区
からの
微生物の汚染・拡散を防止する処置を行う場所が
準清潔区
充填室や包装室など最終製品として交差汚染防止等の 微生物制御を必要とする場所が清潔区

衛生管理上の区分について

衛生区分の分け方

施設内各場所の区分と食品の流れ

衛生面でのゾーニングの計画手順は、汚染物を扱う汚染区域とそれ以外の、非汚染区(準清潔区・清潔区)に工場エリアを大別する衛生区分から始めます。

汚染区域となる部屋としては保管庫等ですが、外部運搬車両の施設へのアプローチに支配されるため必要面積を決め荷受・出荷場近くに配置することになります。しかし物の出し入れにその都度製造施設エリアを往来しなければならないような施設奥への原料庫や製品庫の配置は交差汚染の危険性が高くなるためゾーニングを見直す必要があります。

次に非汚染区の準清潔区と清潔区の区分ですが、清潔区は隣接する準清潔区にガードされるように配置すること、また作業工程としては汚染区域を通過した作業は前処理室などの準清潔区域と連続すると考えると、後述の物の流れに沿って、

汚染→準清潔→清潔→準清潔→汚染

の配置が基本となります。

衛生区のゾーニングは、「工程別作業域区分及び製品の流れ図」などを参考にして整理すると判断が曖昧な場合は参考となります。

施設内の作業工程別に対応したゾーニングは図面上では計画できても、実践段階で注意したいポイントがあります。それは計画した汚染度別のゾーニングとは、単に作業工程を衛生区分での清潔区や汚染区という名称を付したのではないということです。汚染度別に区分したのですから、当然作業区域ごとに落下細菌数の基準値を定め、基準値内の施設衛生管理が必要であると考えられます。

トマトケチャップ類の工程別作業区域及び製品の流れ

作業区分の細菌数の目安

  • 汚染作業区域: 落下細菌数100個以下
  • 準清潔作業区域:落下細菌数50個以下
  • 清潔作業区域: 落下細菌数30個以下で、真菌数が10個以下

衛生区分の分け方

そう考えると、ゾーニングで求められる要件として、

「区域を固定し、それぞれを隔壁で区画する、或いは床面を色別する、境界にテープをはる等により明確に区画することが望ましい」

という解釈としては、隔壁 or 色別 or テープという選択肢があると考えるのは衛生管理的に無理が生じます。この解釈としては、作業者が施設内をどのようにゾーニングされているのか認識しやすくするための方法が述べられているということであり、床への線引きや色分けが汚染区と清潔区の構造の要件を満たすものではないということです。

すなわち構造の用件として、清潔区は非清潔区から隔壁により区画されているか、クリーンブースなどにより局所クリーン化が図られている必要があるということです。そしてその区分は誰しもが認知しやすいような色分けなどの工夫を凝らすほうが望ましいということになります。

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